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仕組みのない経営が、私に教えてくれたこと

創業1店舗から6事業33店舗へ。3期連続の赤字と従業員の大量離職を経て、私が「仕組み化」の必要性に気づいた経緯をお話しします。


年商1.3億の事業撤退とその先にあった「大転換」

創業1店舗から6事業33店舗へ

3期連続の赤字と従業員の大量離職を経て

私が「仕組み化」の本当の価値に気づいた経緯をお話しします。
 
 

はじめまして、株式会社バリュー経営の山縣正二郎です。

2002年、小さな接骨院1店舗から創業し、6つの事業・33店舗・社員200名規模まで成長させることができました。

ですが、ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。

むしろ、

成長の過程で、私は経営者として「最も大きな失敗」を何度も繰り返しました。

その失敗の中で気づいた「仕組み化」の本当の価値について、今日は率直にお話しします。

 

「うちにはミーティングなんていらない」と豪語していた頃

創業当初の私には、経営の知識も経験もありませんでした。

それなのに事業は伸びていった。

売上は増えた。店舗も増えた。

その「成功体験」が、私に大きな過信を与えました。

「現場の勢いと自分の勘だけで、何とかなる」

「仕組み何て言うのは、大企業の話しだ」

「うちにはミーティングなんていらない」

「仕組みは人を束縛するだけだ」

——そう周りに言い続けていた時期があります。

当時の私は、組織をマネジメントすることよりも、「売上を増やすこと」にしか、目が向いていませんでした。

経営の複雑さが、まだ「見えていなかった」んです。

3期連続の赤字と、3000万円の喪失/転機の訪れ

その過信が、大きな代償になって返ってきました。

複数ある事業の中の一つ。プリカ支払い型のビジネスでした。

その事業は、年商1.3~1.5億円程度。従業員は10名ほど。

一見すると、「成長している」ように見えました。

しかし、内実は違っていました。

 

3期連続の赤字

その事業は、3期連続で赤字を出し続けていました。

プリカ型という性質上、前受け金が多いビジネス構造でしたが、

その「前受け金」さえも蝕む赤字が続いていたんです。

その間、

私は「何をすべきか」を明確に示せていませんでした。

なぜなら、

自分自身が「経営を体系的に理解していなかった」からです。

 

従業員の大量離職

赤字が続く中、従業員たちは次々と離れていきました。

会社の「向かう方向」が見えない。

社長である自分も「何をやるべきか」を示していない。

そんな組織に、誰が付いてくるのでしょうか。

 

3000万円の喪失

撤退費用、プリカ返金、事業整理にかかる費用。

合計すると、約3000万円の損失を出すことになりました。

その時、初めて私は「がくっと」膝が落ちるような感覚を覚えました。

「自分は経営者に向いていないのではないか」

「もう、この会社、この事業は終わりなのではないか」

そんな思いに、何度も苛まれた時期でした。

夜中に一人で事務所に残り、そっと泣いたこともあります。

 

転機になった、ひとつの気づき

しかし、この危機こそが、私の「人生最大の転機」になりました。その日、私は決断しました。

「このままではいけない」

「何かが根本的に間違っている」

「この、何か。が、何であるかを、徹底的に学ぼう」

その決断から、私の学習の旅が始まりました。

 

5000万円と7年の投資/経営を素因数分解して学ぶ

私は、7年の歳月と5000万円以上の投資をかけて、7名以上の専門家から学びました。

その投資は、ほぼ全てがコンサルティング費用です。

何を学んだのか。

それは、「経営を『素因数分解』し、各分野を個別に深掘りする」というアプローチでした。

 

学んだ8つの分野

  1. 経営戦略 —会社が「どこに向かうのか」の大きな方向性
  2. 経営骨子 —その戦略を支える「経営哲学」と「価値観」
  3. 経営計画作成 —戦略を「現実的な計画」に落とし込む手法
  4. マネジメント —人と組織を「どう動かすのか」の実践的スキル
  5. 経営哲学 —経営者として「どう在るべきか」の根本思想
  6. 評価設計 —人を育てるための「適切な評価制度」
  7. 組織行動 —組織が「どう動くのか」の心理と仕組み
  8. 会議 —経営の「意思決定」を全員で共有する手法

各分野を「個別のコンサルタント」と深く学ぶことで、初めて「経営全体」が見えてきたのです。

 

その過程での大きな発見

その学習を通じて、ある「重大な事実」に気づきました。

年商10億円を超える企業には、必ず『共通する仕組み』がある

属人的な「勘と経験」では、決して年商10億円を超えることができない。

代わりに、「再現性のある仕組み」「全員が同じ判断基準を持つ組織」を作った企業だけが、その壁を越えられる。

その事実は、私に大きな衝撃を与えました。

 

実装の苦労——「言葉足らず」という課題との格闘

しかし、学んだことを「実装する」のは、想像以上に難しかったです。

何度も失敗した「導入」

学んだ内容を、自社に導入しようとする度に、失敗しました。

理由は、シンプルです。

「言葉足らず」

自分では「理解している」つもりでも、組織に伝える時に「言葉が不足」していました。

「これはこうやるんだ」と説明しても、組織は「なぜ、これをやるのか」がわかっていない。

導入の度に、「あ、伝わっていなかった」という気づきが何度も何度も繰り返されました。

それでも「やらないと前に進めない」

ですが、そこで立ち止まることはできませんでした。

「言葉足らずで失敗する」よりも、「失敗しながらでも前に進む」ことの方が、何倍も大事だったからです。

失敗から学び、修正し、またチャレンジする。

その繰り返しの中で、初めて「組織が理解する」レベルに到達するんだということに、気づきました。

 

2023年——週10時間経営への「大転換」

転換点は、2023年に訪れました。

それまでの「学び」と「実装」のプロセスが、ようやく「形」になった瞬間です。

 

何が変わったのか

計画を立て、明文化し、組織化し、定例化した。

これまでは「社長の頭の中」にしかない経営判断が、「ルール化」「プロセス化」され始めたのです。

営業プロセスは「誰もが同じようにできる」ようになりました。

採用基準は「明確に文書化」されました。

評価基準も「全員が理解」するようになりました。

会議の進め方も「定例化」され「目的が明確」になりました。

 

「全体像を理解する」ことの価値

その過程で、最も大きな変化は「全体像を理解した」ということでした。

経営とは何か。

会社を動かすために、どの「仕組み」が必要か。

その「全体像」が、初めてクリアに見えたんです。

 

その全体像が掴めた時点で、後は「シンプル」でした。

「具体的にどうする?」

「迷ったら、何を選ぶ?」

その「判断軸」が、初めて自分の中に確立されました。

 

経営に「自信」が生まれた

その「判断軸」を持つことで、初めて「経営に自信」が生まれました。

これまでは「勘」で判断していたので、いつも「これで良いのか?」という疑問が心の奥にありました。

ですが、「判断軸」を持つようになると、「なぜ、この判断をするのか」が「言語化」できるようになりました。

その「言語化」ができる時点で、初めて「経営を『組織に伝える』」ことが可能になったんです。

 

現在——週10時間経営で、200名の組織を動かす

この仕組みを導入した結果、現在は週に実質10時間程度の経営時間

で、200名規模の組織を運営できるようになりました。

 

「自走する組織」とは何か

社長である私が現場に張り付かなくても、組織が自走して動いていく。

その状態を「自走する組織」と呼びます。

それは「社長がいなくても大丈夫」という意味ではなく、むしろ「社長の『経営哲学』と『判断軸』が、全組織に浸透している」という意味です。

 

マーケティング部部長は「営業の判断基準」を明確に持っています。

生産部門の部長は「品質基準」を明確に持っています。

その「各部門のリーダーが『社長と同じ判断軸』を持っている」時点で、初めて「自走する組織」が成立するんです。

 

あなたへの問いかけ

もしあなたが今、かつての私のように「仕組みなんて自分には必要ない」「現場の勢いでなんとかなる」と思っているなら。

その自信こそが「一番危ういのかもしれません」

私も、かつてそう思っていました。

そしてその自信が、3000万円の損失と、何人もの従業員の離職をもたらしました。

それは「自分の無知の代償」でした。

 

もし、同じ道を歩まないために

年商1~5億の「成長期の企業」にとって、最も大事なことは何か。

それは「売上を増やすこと」ではなく、むしろ「増やした売上を『確実に利益化する』仕組みを作ること」なんです。

 

その仕組みなしに、売上だけ増えた企業は「大きな赤字体質」になります。

 

私がまさにそうでした。

 

仕組み化の本当の価値

仕組み化とは、決して「人を束縛する」ものではありません。

むしろ、その反対です。

適切な仕組みがあれば、社員たちは「判断の迷い」から解放されます。

社長も「全てを自分で判断する」という重荷から解放されます。

その「解放」の中にこそ、初めて「本当の自由」と「本当の成長」が生まれるんです。

 

最後に

かつての私は「勘と経験」の経営者でした。

その「勘と経験」が、ある時点までは「通用」しました。

ですが、その「勘」だけでは「組織を育成」することはできません。

「勘」だけでは「継続的な成長」は作り出せません。

その壁にぶち当たった時、初めて「仕組み化」の価値に気づきました。

今、年商10億を超える企業の経営者として、私が確信していることは、ただ一つです。

「成長には『勘』から『仕組み』への転換が、必ず必要になる」

その転換がなければ、どれだけ「勢いがある企業」でも、必ずどこかで止まってしまいます。

そして、その転換は「早ければ早いほど」「損失は小さい」です。

成長期にある、あなたの会社。

もし「仕組み化」をまだ本気で考えていないなら、今この瞬間が「転換の時期」かもしれません。

その判断は、あなただけが下すことができます。

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