管理職はいるはずなのに、相談はすべて自分に集まってくる。
社員が30を超えた経営者に向けて、この段階で知っておくべき組織運営の変化について解説します。
私自身、社員数が30人を超えたのは、創業7〜8年目くらいのことだったと思います。 もともとは、一生一人でやっていくつもりでした。
それが、想定外に会社が大きくなっていった時期でもありました。 あのとき、自分がもっと早く知っておけばよかったと思うことが、いくつかあります。 本記事では、社員が30人を超えた社長が、この段階で知っておくべきことを整理します。
結論:社員30人は、「中間管理職が本当に機能しているか」が問われる節目
結論から言えば、社員数が30人を超えるタイミングは、社長と現場の間に、実質的に機能する中間管理職を置くべき、組織運営上の重要な転換点です。
社員数が少ないうちは、社長が全員の状況を把握し、直接指示を出すことでも組織は回ります。
しかし30人を超えると、社長一人がすべての情報を把握し、判断を下し続けることは、物理的に不可能になっていきます。
私自身も、想定外に会社が大きくなっていく中で、この変化に、後から気づかされました。 「管理職」という肩書きの人はいても、実質的には現場のプレイヤーと変わらない動きをしている。そんな状態に、心当たりがある経営者は多いのではないでしょうか。
この段階で、何が起きやすくなるのか 「名ばかり管理職」が生まれやすくなる
肩書き上は管理職がいても、実質的な決定権が与えられていないと、その人は単なる「連絡係」にとどまり、本来の管理職としての機能を果たせません。
情報伝達が、社長経由でしか回らなくなる
現場のスタッフが、些細な判断でも「念のため社長に確認しよう」という習慣を持っていると、情報も判断もすべて社長に集中してしまいます。
中間管理職を置くタイミングを、逃してしまいやすい 「まだ早いのではないか」「もう少し様子を見てから」という判断が続くと、組織が本当に必要とするタイミングを逃してしまいます。 私自身、この節目に気づいたときには、すでに自分自身がボトルネックになっている感覚がありました。
知っておくべきこと1:管理職の「決定権」を明確にする 肩書きだけの管理職ではなく、実質的に機能する管理職にするには、その人が「どこまで自分の判断で決めてよいか」を、具体的に定める必要があります。 金額や業務領域に応じて、管理職に委ねる決定権の範囲を、明確に決めておくことが、この段階での重要な一歩です。
知っておくべきこと2:相談ルートを、管理職経由に変える 社長への相談が直接来る状態が続く限り、管理職は育ちません。 「まずは管理職に相談する」というルートを、意識的に整えることで、管理職自身が判断する経験を積み、組織としての階層が実質的に機能し始めます。
知っておくべきこと3:判断基準を学ぶ機会を、管理職に提供する 決定権を渡しても、判断のよりどころとなる基準がなければ、管理職は不安を感じたまま、結局社長に確認してしまいます。 これまで社長が感覚で行ってきた判断を、少しずつ言語化し、管理職と共有していくことが、この段階での大切な取り組みです。
知っておくべきこと4:一気にすべてを任せようとしない 30人という規模は、管理職としての経験がまだ浅いメンバーが多い段階でもあります。 すべての権限を一度に渡そうとせず、リスクの小さい範囲から段階的に任せていくことで、管理職自身の成長と、組織全体の安定を両立させることができます。
私自身、この段階を振り返ると、一気に手放そうとして失敗した経験も、逆に手放しきれずに苦しんだ経験も、どちらもありました。 段階を踏むことの大切さを、身をもって学んだ時期でもあります。
仕組み化・組織改善の考え方
社員30人の壁を越えるには、中間管理職を「肩書き」としてではなく、「実質的な決定権を持つ役割」として設計し直すことが重要です。 想定外に会社が大きくなっていく中で、この節目に気づかずに走り続けると、社長自身が組織のボトルネックになり続けてしまいます。 早い段階でこの構造に気づき、手を打てるかどうかが、その後の成長スピードを大きく左右します。
こんな状態になったら、相談を検討すべき目安
以下に複数当てはまる場合は、自社だけでの改善に限界が来ている可能性があります。
- 管理職はいるが、実際の決定権をほとんど持っていない
- 些細な判断でも、すべて社長に確認が来る - 社員数が増えているのに、組織の階層構造が変わっていない
- 中間管理職を置くべきかどうか、判断がつかない
よくある質問
Q. 社員30人は、必ず中間管理職を置くべき人数の目安ですか。 A. 業種や業務の複雑さによって多少前後しますが、多くの中小企業にとって、社員30人前後は組織階層を見直すべき一つの目安として参考にできます。
Q. 中間管理職に、どこまでの決定権を渡すべきですか。 A. 最初からすべてを任せる必要はありません。金額規模や業務領域に応じて、リスクの小さい範囲から段階的に委ねることをおすすめします。
Q. 名ばかり管理職を、実質的な管理職に変えるには、どうすればよいですか。 A. まずは決定権の範囲を明確に定義し、その範囲での判断を実際に経験させることから始めるのが現実的です。
Q. 想定外に会社が大きくなっていく中で、どうやってこの変化に気づけばよいですか。 A. 「指示が通りにくい」「自分に相談が集中している」といった違和感を感じたら、それを組織のフェーズが変わったサインとして受け止めることが有効です。
Q. 無料相談では、どのようなことが分かりますか。 A. 自社の現状を整理し、社員30人規模に見合った組織づくりの、具体的な最初のステップをお伝えします。
まとめ
社員が30人を超えると、実質的に機能する中間管理職の存在が、組織運営の重要な鍵になります。 管理職の決定権を明確にし、相談ルートを管理職経由に変え、判断基準を共有し、段階的に任せていく。 この4つを知っておくことが、想定外の成長の中でも、社長がボトルネックにならない組織をつくる第一歩になります。
自社の組織づくりについて整理したい方は、無料相談をご利用ください。 社員30人規模で知っておくべきことを、一緒に整理します。
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