バリュー経営とは、何か
「バリュー経営という社名、どういう意味なんですか?」
これまで、何度も聞かれてきた質問です。 今日は、これに正面から答えてみたいと思う。
そもそも、経営における「バリュー」とは 経営学の一般的な整理でいうと、バリュー(Value)とは、企業が大切にする価値観や行動指針のことを指す。
ミッション(使命)やビジョン(目指す姿)を実現するために、日々の業務の中で、社員が「どう考え、どう行動すべきか」を示す基準。それがバリューだ。
- 行動の基準:社員が迷ったときの判断材料になる
- 組織の文化:会社の雰囲気を形作る
- 評価の土台:人事評価のルールになる
他の要素との違いも、よく整理される。
- ミッション:会社の使命や存在意義
- ビジョン:将来なりたい姿
- バリュー:そのための行動指針
ここまでは、経営学やMBAの世界で語られる、一般的なバリューの定義です。
でも、これだけだと、多くの経営者には「ピンと来ない」
正直に言うと、このMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の話だけをしていても、なかなかピンと来ない経営者が多いのが、現実だと感じている。
「行動指針を決めましょう」
「価値観を言語化しましょう」
言葉としては分かる。
でも、それが日々の経営の、どこにどうつながるのかが、実感として湧いてこない。
だからこそ、僕が提唱しているのは、少し違う視点だ。
バリューチェーンという視点
株式会社バリュー経営が大事にしている「バリューチェーン」の視点
中小企業の仕組み化を、統合的に理解するには、バリューチェーンを理解することが欠かせないと考えている。
バリューチェーンとは、
簡単に言えば、
顧客との「出会いから別れまで」の一連の流れのことだ。
その流れを、表側(顧客に見えている部分)と裏側(社内の仕組みや業務プロセス)の、両面で設計する。 そして、その全ての流れを、100点に近づけていく。
これが、僕の考える「バリュー経営」の本質だ。
MVVの「バリュー」という言葉の抽象的な議論よりも、はるかに実践的で、経営者にとって「自分ごと」として捉えやすい視点だと思っている。
中小企業経営者が抱える、よくある5つの課題
このバリューチェーンの視点で、中小企業を見ていくと、驚くほど共通する課題が浮かび上がってくる。
01. 自分がいないと会社が止まる:全判断が社長に集中し、移動・休暇・病気のたびに、業務が滞ってしまう。
02. 売上はあるのに利益が残らない:不採算業務やコスト構造が可視化されておらず、どこで利益が漏れているのかが分からない。
03. 幹部・社員が育たない:任せようとしても、「結局、自分でやった方が早い」という状態が続いている。
04. 次の一手を考える時間がない:現場対応に追われ、経営者として戦略を描く余白が、まったく残されていない。
05. このままでは事業を伸ばせない:仕組みがなく、再現性も拡張性もないため、多店舗展開も、事業承継も、売却も描けない。
「あっ、そういうこと!?」の瞬間
これらの課題は、一つひとつはよく聞く話に聞こえるかもしれない。
でも、多くの経営者は、これらが「バリューチェーンの、どこの欠落から生まれているのか」を理解できていない。
それが、本当の問題だと思っている。
そこを丁寧に紐解いていくと、まるでオセロの色が一気にひっくり返るように、景色がパタパタと変わっていく瞬間がある。
その瞬間、経営者の表情が変わる。 目の色が変わる。
「あっ、そういうことか」 その一言とともに、これまでバラバラに見えていた課題が、一つのつながった流れとして、見えるようになる。
私にとって「バリュー経営」とは、抽象的な理念の話ではない。
顧客との出会いから別れまでの流れを、表と裏の両面から100点に近づけていく。
その視点を、経営者自身の中に、実感として根づかせること。 それが、私がこの社名に込めている、本当の意味。
振返ると、2002年に創業し、
価値の連鎖(バリューチェーン)を追求し続け24年が経ちました。
じつは、価値の連鎖も、一瞬一瞬は一つの価値でしかありません。
その価値を高めることを追求し続けて、
仕組みに分解できたのでバリュー経営と呼んでいます。
「仕組み化」で会社を変える。
経営者の自由と、組織の自立を届ける。
「社長がいなくても回り、利益が残り、社員が自立する会社へ」
株式会社バリュー経営
山縣正二郎
