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週10時間経営とは? 週30時間から削減できたこと

週40時間の経営時間を週10時間まで削減した実話とは?失敗を含めた5年間のプロセスから、段階的に業務を手放し、経営を効率化させた秘訣を解説します。


「週10時間経営」と聞いても、正直、イメージが湧かない経営者は多いと思います。

一気にそこへたどり着いたわけではありません。

週40時間、現場に事業統括にと入り続けていた状態から、段階を踏んで、5年かけて今の形にたどり着きました。

この記事では、その削減プロセスを、実際にあった失敗も含めて、時系列でお伝えします。

 

週10時間経営は、一気にではなく段階的に実現するもの

結論から言います。

週10時間経営は、ある日突然たどり着く状態ではありません。

手放す業務を一つずつ段階的に増やしていった結果、たどり着く状態です。

 

株式会社バリュー経営(80スキップホールディングス)の場合、

経営計画書の作成に着手してから、週10時間経営にたどり着くまで、約5年かかりました。

 

早く進んだ時期もあれば、重い自転車を漕ぎ始めるように、なかなか進まなかった時期もあります。

まずは、その段階を時系列で見ていきます。

 

 

第一段階 1事業の担当を手放す(週40時間→週30時間台)

経営計画書の作成が動き始めて2期目ごろ、担当していた事業を手放しました。

同時期は、仕組み化の作成そのものも進めていたため、正直、この時期は時間が倍かかっていました。

手放した分の時間が、すぐに浮くわけではなかったということです。

具体的に進めていたのは、次のような作業です。

・経営計画の作成、運用
・組織図の作成、理解
・組織再編
・給与設計の再構築

これらの土台ができ、仕組み化の原型が固まってきたところで、週30時間台まで削減できました。

 

第二段階 事業統括の立場を手放す(週30時間台→週10時間)

次の段階で手放したのは、事業統括という立場そのものです。

グループ内のマネージャー(部長)から一人を引き上げ、事業統括として任せました。ここが、大きな転換点でした。

 

任せられた理由は、「任せる」ということへの理解が自分の中でできていたことと、仕組み化の構造が見えていたことです。

 

仕組みが見えていなければ、何を任せて、何を確認すればいいのか、こちらも分からないままだったと思います。

ただし、正直に言うと、任せた事業の仕組み化はまだ完全ではなく、事業モデルも改定中でした。

任せられた側は、かなり大変だったはずです。

 

それでも、現在では、その人物は強烈に力をつけ、

グループ内には、自分以外に部門別に任せられる人物が3名できています。これは、経営者にとって非常に大きな変化です。


最後まで手放せなかった業務は「経営計画書の作成」

要点:手放せない業務があること自体は自然で、大切なのはその範囲を見極めることです。

段階的に業務を手放していく中で、最後まで手放さなかったものがあります。

経営計画書の作成です。

これだけは、手放してはいけない気がしていました。

しかし、後になって気づいたのは、経営計画のすべてを自分で作り込む必要はなく、

基準とラインを決め、大きな方向性さえこちらが握っていれば、不安なく任せられる、ということでした。

「これは自分がやらないと」という感覚は、多くの経営者が持っていると思います。

しかし、その感覚をよく分解してみると、実際に手放せない範囲は、思っているよりずっと狭いことが少なくありません。

 

途中でうまくいかなかった、後戻りの経験

このプロセスは、順調なことばかりではありませんでした。

仕組みがなかったころは、任せてもうまくいかないことが、多々ありました。

 

任せていたMGが離職したこともあります。

 

任せる基準がない。任せ方も分からない。

結果として、「任せる」という名の丸投げになっていました。

チェックの仕組みもなかったため、問題が起きても気づくのが遅れることもありました。

 

今振り返ると、当時任せていた社員には、本当に申し訳なかったと思います。

この経験から分かるのは、「任せる」という行為は、仕組みがあって初めて機能するということです。

仕組みのないまま任せることは、任せた側にとっても、任せられた側にとっても、負担が大きいままです。

 

今、週10時間で何をしているか

要点:週10時間の内訳は、限られた会議と入力作業のみに絞られています。

現在、経営者としての稼働は、次の内容にほぼ限られています。

・週報会議(60分程度)
・月例会議(月1回、2時間)
・四半期会議の入力作業(四半期に1回、60分程度)
・各会議参加前の入力作業

社長としての仕事は、これだけです。

現場対応も、事業統括も、日々の細かい判断も、すべて仕組みと、任せられる人材の中で回っています。

 

こんな状態なら、相談を検討すべき目安

以下に複数当てはまる場合、自社だけでの整理には限界が来ている可能性があります。

・任せたいが、何を任せていいのか基準が分からない
・過去に任せてみたが、丸投げのような形になってしまった
・「これだけは自分がやらないと」と思っている業務が、複数ある
・仕組み化の全体像が見えず、どこから手をつければいいか分からない

一つでも心当たりがあれば、一度、外部の視点で現状を整理してみることをおすすめします。


■よくある質問

Q. 週10時間経営は、どんな業種・規模の会社でも実現できますか。
A. 業種を問わず取り組めますが、規模や事業の複雑さによって、かかる期間は変わります。今回の実例では、着手から約5年かかっています。

Q. 週10時間経営に、どのくらいの期間で近づけますか。
A. 一気にではなく、段階的に進むものです。1事業の担当を手放す、統括の立場を手放す、というように、少しずつ範囲を広げていくのが現実的です。

Q. 何から手放し始めればいいか分かりません。
A. まずは、現場の中で「自分でなくてもできる業務」を洗い出すところから始めます。仕組みが整っていない状態で、いきなり大きな範囲を手放すと、丸投げになりやすいため注意が必要です。

Q. 任せた相手がうまくいかなかった場合、どう対処すればいいですか。
A. 任せる基準とチェックの仕組みがなければ、うまくいかないのは自然なことです。任せる前に、判断基準とチェックポイントを明文化しておくことが重要です。

Q. 経営計画の作成も、いずれは任せられるようになりますか。
A. 基準とライン、大きな方向性を社長が握っていれば、細部の作成は任せられる範囲が広がります。すべてを最初から任せる必要はありません。


■まとめ

週10時間経営は、一気に実現するものではなく、

1事業の担当を手放し、事業統括の立場を手放し、最後まで残った業務の範囲を見極めていく、という段階を経てたどり着くものです。

途中でうまくいかなかった経験も含めて、仕組みがあって初めて「任せる」ことが機能します。

自社にも、今の時点で手放せる業務が、思っているより多く眠っているかもしれません。

 

「仕組み化」で会社を変える。
経営者の自由と、組織の自立を届ける。
「社長がいなくても回り、利益が残り、社員が自立する会社へ」

 

株式会社バリュー経営 山縣正二郎


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