代表挨拶を見る
幹部育成、判断待ちが減る部長と減らない部長の差 記事一覧に戻る

幹部育成、判断待ちが減る部長と減らない部長の差

同じ育成プログラムでも、判断待ちが激減する部長と道半ばの部長がいます。その差は能力ではなく、資質やマインド、出身部門にあった。実例から見える成功の分かれ目を解説します。


幹部育成に取り組めば、全員が同じように育つ。

そう思っていないでしょうか。

実際には、同じ育成プログラムを受けても、

判断待ちが激減する部長と、まだ道半ばの部長がいます。

 

この差は、能力の優劣というより、資質やマインド、出身部門の違いから生まれています。

この記事では、その差がどこから生まれるのか、実例とともにお伝えします。

 

幹部育成の効果は、全員一律には出ない

結論から言います。

幹部育成の効果には、個人差があります。

育成プログラムの内容が同じでも、資質、出身部門、本人のマインドによって、

判断待ちが減るスピードには差が出ます。

 

この個人差を「本人のやる気の問題」だけで片付けてしまうと、育成そのものが行き詰まります。

まずは、実際にあった対照的な実例から見ていきます。

 

判断待ちが激減した部長の実例

要点:報告係だった部長が、案件を精査し、対応と相談を自ら分けられるようになりました。

あるクライアント企業に、製造部出身の部長がいます。

この部長は、社長への確認連絡が明らかに減りました。

 

以前は、上の意見を下に、下の意見を上に伝えるだけの、報告・連絡係のような立場でした。

 

それが今では、案件を自ら精査し、

「自分で対応すべきこと」と「社長に相談すべきこと」を、自分の判断で分けられるようになっています。

これは、単に業務知識が増えたということ以上に、役割そのものへの理解が深まった結果です。

 

まだ道半ばの部長の実例

要点:役割の理解は進んでいても、その場になると資質が先に出てしまうことがあります。

一方で、同じ育成プログラムを受けても、まだ判断待ちが多く残っている部長もいます。

 

資質的に、優しいタイプであることが多い印象です。

 

役割そのものは理解してきているのですが、

実際のその場面になると、資質が強く出てしまい、役割を忘れてしまうことがあります。

 

あるいは、単純に、幅広い領域の知識がまだ少ない、という可能性もあります。

これは、能力が劣っているということではありません。

資質と役割のせめぎ合いの中で、まだ役割側が優勢になりきれていない、という状態です。

 

 

出身部門による、育ちやすさの傾向

要点:人を束ね、話し、育てた経験がある人ほど、マネジメントへの移行が早い傾向があります。

役職が上がるということは、作業からマネジメントへ、そして業績を上げる立場へと変わることを意味します。

その意味で、人を束ねる、話す、育てるという体験を多く積んできた人のほうが、

マネジメントへの移行が早い傾向はあります。

ただし、これはあくまで傾向であり、すべてに一概に当てはまるわけではありません。

順調に伸びていた人物が、途中で止まってしまうケースもあります。出身部門だけで、育ちやすさのすべてが決まるわけではないのです。

 

資質以上に大きいのは「マインド」

要点:課題を前向きに受け止め、変化を楽しめる人ほど、育成の効果が早く表れます。

判断待ちが激減した部長に共通するのは、資質や出身部門以上に、マインドの違いです。

 

課題が来たときに、

「突き進むぞ」と前向きに捉えられる人。

変化そのものを楽しめる人。

自己肯定感が高い人。

こうしたマインドを持つ部長ほど、育成の効果が早く表れる印象があります。

 

さらに、話を自分事として聞き、そのまま自分の仕事に置き換えて転用できる人は、受け入れのスピードが違います。

まるでずっと前から知っていたかのように、スポンジのように吸収して次の瞬間から活用していきます。

 

道半ばの部長には、インパクトを様々な角度から入れる

要点:人によって、知識・技術だけで伸びるか、行動変容を促す経験が必要かが異なります。

道半ばの部長への向き合い方は、一律ではありません。

 

人によって、伸びるために必要なものが異なるからです。

・知識・技術だけで伸びる人

・知識・技術に、時間の経過が加わって伸びる人

・知識・技術、時間の経過に加えて、行動変容を促す何らかのインパクトが必要な人

 

こうしたタイプの違いを見極めながら、

必要な人には、様々な角度からインパクトを与えていくことが、育成の方針になります。

 

焦らせるのではなく、その人にとって何が変化のきっかけになるかを、見極めながら向き合っていくことが重要です。

 

個人差があること自体を、前提として設計する

幹部育成において、個人差が出ること自体は、失敗ではありません。

問題なのは、個人差があることを前提とせず、全員に同じ速度での成長を期待してしまうことです。

育成の仕組みは、平均的な速度を想定して設計しつつ、個々の資質やマインドの違いに応じた伴走の仕方を、別途用意しておく必要があります。

株式会社バリュー経営では、経営の仕組み化を「計画化・明文化・組織化・定例化」という4つの段階で捉えていますが、

人材育成の場面では、この仕組みの上に、個人差への向き合い方を重ねていくことが求められます。

 

こんな状態なら、相談を検討すべき目安

以下に複数当てはまる場合、自社だけでの整理には限界が来ている可能性があります。

・同じ育成プログラムを受けているのに、部長間で判断待ちの減り方に差が出ている

・出身部門による強み・弱みの違いを、育成計画に反映できていない

・道半ばの人材に対して、どう伴走すればいいか分からずにいる

・育成の効果を、全員一律の速度で期待してしまっている

一つでも心当たりがあれば、一度、外部の視点で現状を整理してみることをおすすめします。


よくある質問

Q. 幹部育成の効果は、全員に同じように出るものですか。 A. 出るとは限りません。資質、出身部門、マインドによって、判断待ちが減るスピードには個人差があります。この差を前提に育成計画を設計することが重要です。

Q. 出身部門によって、マネジメントへの向き不向きはありますか。 A. 傾向としてはあります。人を束ね、話し、育てた経験が多い人ほど、移行が早い印象がありますが、あくまで傾向であり、途中で伸び悩むケースもあります。

Q. 育成が道半ばの部長には、どう向き合えばいいですか。 A. 知識・技術だけで伸びる人、時間の経過が必要な人、行動変容を促すインパクトが必要な人と、タイプによって必要なものが異なります。それぞれに合った関わり方を見極めることが大切です。

Q. マインドの違いは、育成でどうにかできるものですか。 A. すぐに変えられるものではありませんが、課題への向き合い方や、変化への抵抗感は、経験や関わり方の工夫によって、少しずつ変化していく余地があります。

Q. 個人差がある中で、育成計画はどう設計すればいいですか。 A. 平均的な育成の型を用意しつつ、個々の資質やマインドの違いに応じた、追加の伴走の仕組みを別途用意しておくことをおすすめします。


■まとめ

同じ育成プログラムを受けても、判断待ちが激減する部長と、まだ道半ばの部長がいます。

その差は、能力の優劣ではなく、資質、出身部門、そして何よりマインドの違いから生まれています。

個人差があること自体を前提として、それぞれに合った関わり方を設計することが、幹部育成の鍵になります。

 

「仕組み化」で会社を変える。 経営者の自由と、組織の自立を届ける。

「社長がいなくても回り、利益が残り、社員が自立する会社へ」

 

株式会社バリュー経営 山縣正二郎

 

■ こちらもおすすめ

このサイトを始めて読む方は、まず、この2本から読んでみてください。

1. 仕組みのない経営が、私に教えてくれたこと

https://value-keiei.com/blog/lessons-from-management-without-systems/

2. 「人に言えない」経営者の課題8選

https://value-keiei.com/blog/secret-ceo-challenges-8/

■ 相談・講座について

自社の利益改善や仕組みづくりについて、継続的にヒントを受け取りたい方は、株式会社バリュー経営の公式LINEにぜひご登録ください。

公式LINEで説明会の案内を受け取る

■ さらに深く

株式会社バリュー経営 公式サイト内では、もっと多面的な記事を多く投稿しています。

https://value-keiei.com/blog/

 

#権限委譲 #判断待ち #幹部育成 #タイパ #突発対応力 #中小企業経営

記事一覧に戻る