代表挨拶を見る
採用難・物価高の時代に、規模を追って3期連続赤字になった私が選ぶ進み方 記事一覧に戻る

採用難・物価高の時代に、規模を追って3期連続赤字になった私が選ぶ進み方


「求人を出しても、応募が来ないんです。来月は、1店舗閉めるかどうかを考えています」

食事の席でご一緒した一人の社長が、少し経ってからそう話してくれました。

この記事は、採用難と物価高の中で、売上を追うほど利益が残らなくなっている経営者に向けて書いています。一般的には「景気が悪いから」「人が来ないから」と外部環境のせいにされがちです。

ですが、同じ逆風の中でも、利益が残る会社と残らない会社があります。

違いは、拡大の設計が人数を前提にしたままかどうかです。読み終える頃には、自社が何を増やし、何を絞るべきか、整理できているはずです。

結論:増やすものを「人数」から「利益と仕組み」に入れ替える

先に結論を言います。

採用難と物価高の時代の進み方は、人数と売上を増やす拡大から、利益と仕組みを増やす拡大への入れ替えです。

最近は「スマートシュリンク」という言葉も聞くようになりました。定義は論者によって幅があるので、ここでは私の使い方で整理します。規模そのものを目的にせず、売上・人数・拠点を絞りながら、利益と生産性を高めていく進み方です。

縮むことが目的ではありません。縮んでも、会社が自走して利益が残る状態をつくることが目的です。

3期連続赤字・5店舗閉店・3,000万円の損失で学んだこと

私は29歳のとき、多角化を一気に加速させました。「売上規模こそ正義」と信じていた時期です。

結果は、3期連続赤字・5店舗閉店・3,000万円の損失でした。

深夜、閉店後の店舗のゴミを一人で片付けた夜があります。そのとき、ふと気づきました。「体が丈夫で良かった」と、本気で思ったのです。笑い話のようですが、あれは笑えない夜でした。

あの頃の私は、人を増やし、店を増やせば会社は強くなると考えていました。ですが実際には、増やした分だけ管理が追いつかず、利益が溶けていきました。

だから今は、拡大の前に「何で勝つか」を先に決めています。人を増やす前に、増やさなくても回る設計があるか。採用の前に、断る基準があるか。ここから考えます。

「売上を落としたら負け」という思い込み

多くの経営者が無意識に信じている前提があります。

「売上が落ちたら負け。人が足りなくても、売上は伸ばし続けないといけない」という考え方です。

個人的には分かるけど、経営者としては賛成しない考え方です。

人が足りない状態で売上だけを追うと、現場が疲弊します。疲弊した現場から、優秀な人ほど先に辞めていきます。結果として、さらに人が足りなくなる。この循環に入ると、売上を追うほど利益は残らなくなります。

売上は手段で、目的は利益が残って会社が続くことのはずじゃないですか。

本当の原因:逆風が悪いのではなく、拡大の設計が人数前提のまま

問題は、採用難や物価高そのものではありません。

社長が悪いのではなく、人数が増える前提でつくった計画や仕組みが、そのまま残っているという構造の問題です。

創業期から、人を採れば売上が伸びる時代を走ってきた会社ほど、この設計が残っています。採用計画は「あと何人欲しいか」で決まり、人員計画は「今いる人で何とか回す」になる。利益計画は、売上の後に付いてくるものとして扱われます。

経営計画は、あっても、計画経営は出来ていない会社が多い。計画は、売上計画、利益計画、採用計画、人員計画が必要です。この4つが繋がっていないと、逆風のたびに現場が振り回されます。

具体策:増やすものを入れ替える4つの視点

①断る基準を決める

何で勝つのかを決めると、受けない仕事、出さない店、採らない人の基準が見えてきます。人が足りないときほど、断る基準が会社を守ります。

②利益計画から、売上計画と採用計画を逆算する

売上目標から人数を決めるのではなく、残したい利益から逆算します。その利益に必要な売上はいくらか。その売上を回すのに必要な人数は何人か。この順番に直すと、無理な採用が減ります。

③1人あたりの粗利を見る

売上や人数ではなく、粗利を人数で割った数字を毎月見ます。人が増えても、この数字が下がっていれば、拡大のたびに利益が薄くなっています。

④属人性を減らす仕組みをつくる

採用難の時代は、辞めた人の穴を埋められないことが一番のリスクです。計画化、明文化、組織化、定例化の順に、特定の人にしかできない仕事を減らしていきます。

私の会社で今、週報は月4回、会議は月3回の関与で自走している状態にあるのも、この順番で仕組みを入れてきた結果です。

明日からできる確認項目

いきなり全部を整える必要はありません。まずは1つ、「1人あたりの粗利」を出すところから始めてみてください。

こんな状態なら、確認・相談を検討すべき目安

以下に複数当てはまる場合、自社だけでの見直しには限界が来ている可能性があります。

一つでも心当たりがあれば、一度、外部の視点で拡大の設計を整理してみることをおすすめします。

よくある質問

Q. スマートシュリンクは、会社を小さくする戦略ですか。 A. 小さくすることが目的ではありません。人数や拠点の拡大を目的にせず、利益と生産性を高める進み方です。結果として規模が維持される場合も、小さくなる場合もあります。

Q. 採用をやめた方がいいということですか。 A. 採用をやめるのではなく、利益計画から逆算して、必要な人数と役割を決めるということです。採用の前に、断る基準と仕組みがあるかを確認します。

Q. 物価高の中で、値上げができません。どうすればいいですか。 A. まず、自社の粗利と1人あたりの粗利を把握することが先です。値上げが必要かどうか、どこから利益が漏れているかが数字で見えてきます。

Q. 小規模の会社でも当てはまりますか。 A. 当てはまります。規模が小さいほど、1人が抜けたときの影響が大きいため、早い段階で属人性を減らす設計が役に立ちます。

Q. 何から手をつければいいか分かりません。 A. 「1人あたりの粗利」を出すことから始めるのがおすすめです。現状が見えると、次に直す順番が決まります。

まとめ

あなたの会社は、今、何を増やそうとしていますか。

仕組み化は、マニュアルを増やすことではありません。計画・役割・権限・判断基準を、会社が自走できる形に整えることです。自社のどこから整理すべきか確認したい方は、公式サイトをご覧ください。 公式サイト:

https://value-keiei.com/

コメント

まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか?

匿名で投稿できます。内容はAIが自動チェックし、公開前に不適切な投稿のみ除外されます。
記事一覧に戻る

コメントいただいた方への特典

この記事にコメントをいただいた方には、後日、担当より公式LINEで個別にアドバイスをお届けします。

投稿後に表示される「特典コード」を公式LINEのトーク画面で担当者にお伝えください。コメントはお名前の入力なしでも投稿いただけます。