年商1億円という規模だからこそ抱える、誰にも話せない悩みの正体。
給料、孤独、採用、比較、逃げ出したい気持ち。
年商1億円を超えた社長だけが分かる、
5つの本音を、著者自身の経験から正直に振り返ります。
年商1億円。従業員数にすれば、5~15名くらいでしょうか。
社員がいて、事務所があって、取引先もある。傍から見れば、もう立派な「経営者」です。
でも、その規模だからこそ、誰にも言えない悩みがあります。
先日、以前まとめた「人に言えない経営者の課題8選」への反応が、想像以上に多くありました。
やはり、経営者は「他の経営者が、本当は何を抱えているのか」が気になるんだと思います。
そこで今日は、年商1億円という規模ならではの、まだ言葉にしていなかった5つの本音を、正直に振り返ってみたいと思います。
①自分の給料を、一番後回しにしていた
社員の給料日は、絶対に遅らせない。 でも、自分の役員報酬は、資金繰りが厳しい月には、何度も先送りにしていました。
「自分は後でいい」
そう思うことが、当たり前になっていました。
生活費を切り詰めて、家族には「今、投資の時期だから」と説明していましたが、正直、投資というより「余裕がなかった」というのが本当のところです。
なぜ、自分だけ後回しにできてしまうのか
理由は単純です。
自分にだけは、「待って」と言えるからです。
社員に「今月は待ってくれ」とは、絶対に言えない。 でも自分になら、いくらでも言える。
その「言える相手」が自分しかいないという状態が、いつの間にか、自分の生活を静かに圧迫していました。
年商1億円という規模は、資金繰りにまだ余裕がなく、そのしわ寄せが、一番弱い立場、つまり社長自身に向かいやすい時期でもあります。
②本当は、誰にも相談できていなかった
「社長は孤独だ」とよく言われます。 でも、正直なところ、その言葉の意味を、実感として理解していませんでした。
社員には相談できない。立場が違うから。
家族には相談しづらい。
心配をかけたくないから。
同業者には相談しにくい。
競合でもあり、見栄もあるから。
気づけば、相談できる相手が、誰もいませんでした。
「相談する」ということ自体を、忘れていた
一番苦しかったのは、悩みを話せなかったことより、「相談する」という選択肢そのものを、忘れてしまっていたことです。
判断に迷っても、誰かに話すという発想がなく、ただ一人で考え続けていました。
年商1億円という規模は、社長として一人前に見られ始める一方で、まだ本当の意味での経営仲間や相談相手を持てていない、狭間の時期でもあります。
③採用ミスに気づいていたのに、辞めさせられなかった
正直に言います。
「この人は、うちには合わなかったな」と気づきながら、そのままにしていた社員がいました。
理由は、単純に「情」でした。
一生懸命やってくれている姿を見ると、辞めてもらうという判断が、どうしてもできなかったんです。
「情」が、他の社員への不公平になっていた
でも、その優しさのつもりの判断が、実は別の問題を生んでいました。
周りで頑張っている社員から見れば、
「あの人がいるのに、なぜ自分の評価は上がらないのか」という、静かな不公平感につながっていたんです。
年商1億円という規模では、社員一人ひとりの顔がまだ見える分、こうした「情による先送り」が、経営判断としてより重くのしかかってきます。
④同業者の羽振りの良さそうな話を聞くと、正直しんどかった
飲みの席で、同業の経営者が、景気の良さそうな話をする。
新しい車を買った。海外旅行に行った。事務所を移転した。
その話を聞きながら、「すごいですね」と笑顔で言いつつ、心の中では、正直しんどい気持ちを抱えていました。
比べても仕方ないと分かっているのに、比べてしまう
頭では、「他社と比べても仕方ない」と分かっていました。
業種も違う、規模も違う、抱えている事情も違う。
それでも、比べてしまう自分がいました。
その感情を、誰にも打ち明けられないまま、一人で抱え込んでいた時期があります。
年商1億円という規模は、周囲からは「成功している」と見られ始める一方で、
社長自身の中には、まだ拭えない焦りや比較の感情が残っている時期でもあります。
⑤何度も、「もう辞めたい」と思ったことがある
これが、一番言いにくいことかもしれません。
資金繰りに追われ、社員のことで悩み、自分の生活を切り詰めながら、
ふと「もう、この経営、辞めてしまおうか」と思ったことが、一度や二度ではありません。
それでも、辞めなかった理由
でも、その気持ちを抱えながらも、結局は続けてきました。
理由は、社員がいたからです。
自分一人なら、いつでもやめられる。 でも、社員とその家族の生活が、そこにかかっていると気づいたとき、
「辞めたい」という気持ちと、「辞められない」という責任感が、いつも同時に存在していました。
年商1億円という規模は、事業として一定の重みを持ち始める一方で、経営者自身の覚悟が、まだ完全には固まりきっていない時期でもあります。
5つの課題は、すべて「孤独」から生まれていた
こうして並べてみると、ある共通点に気づきます。
すべての課題の根っこに、「孤独」があるということです。
①自分の給料を後回しにできてしまうのも、待ってくれと言える相手が自分しかいないから
②誰にも相談できなかったのも、話せる相手がいなかったから
③採用ミスを先送りにしたのも、判断を一人で抱えていたから
④同業者と比べてしんどくなるのも、素直に弱さを話せる場がなかったから
⑤辞めたいと思ったのも、その重さを分かち合う相手がいなかったから
すべては「一人で抱えている」ことが、根本にありました。
「年商1億円の社長」へのメッセージ
もし、あなたが年商1億円前後の規模で、これらの課題に心当たりがあるなら。
それは、あなたの経営者としての力不足ではありません。
むしろ、事業を一人で支え続けてきた証拠です。
重要なのは、その孤独を「一人で抱え続けるもの」にしないことです。
一人で抱える → 判断が偏る → 孤独が深まる
誰かに話す → 視点が増える → 一人で背負わなくてよくなる
その分岐点は、今この瞬間かもしれません。
最後に
「人に言えない課題」は、あなただけのものではありません。
年商1億円という規模だからこそ抱える悩みに、真摯に向き合った経営者だけが、次のステージへ進めるんだと思います。
この5つを、正直に言葉にしてみて、あらためて感じました。
一人で抱えなくていい。まずは、話してみることから始めてもいいはずです。
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