前回の記事では、私が「仕組み化」を軽視していたために3期連続の赤字と従業員の大量離職を経験した話をしました。今回は、その失敗から体系化した「自走する五要素」について、具体的にお話しします。
7年間で5000万円以上を投資し、8名の経営の専門家から学んで実践を重ねた結果、年商10億円を超える企業には必ず共通する仕組みがあることが見えてきました。それを5つの要素に整理したものが、今のバリュー経営の方法論の核になっています。
1. 五ヵ年計画の策定・運用
まず必要なのは、明確なビジョンと、それを実現するための具体的な実行計画です。「なんとなく今年も頑張ろう」ではなく、5年後にどうなっていたいかを定め、そこから逆算して今年やるべきことを決める。この順序を間違えると、目の前の業務に追われるだけの経営になってしまいます。
2. 機能別組織体制の構築
役割と責任が明確になっていない組織では、誰が何を決めるのかが曖昧になり、結局すべてが社長に集まってきます。機能別に組織を構築し、それぞれの役割と責任を明確にすることで、組織そのものが活性化していきます。
3. 部門別単年度行動計画
五ヵ年計画だけでは現場は動きません。部門ごとに、今年の具体的な目標と実行計画を設定することで、計画が「絵に描いた餅」で終わらず、実際の行動に落とし込まれます。
4. 効率的な会議運営システム
月次・週次のPDCAサイクルを確立することが、仕組みを維持する上で欠かせません。私自身、かつては「ミーティングなんていらない」と豪語していましたが、今ではこの会議体系こそが組織を自走させる土台だと痛感しています。
5. 経営計画手帳による進捗管理
計画は立てて終わりではなく、確実に実行され、改善され続ける必要があります。経営計画手帳のような形で進捗を見える化することで、計画と現実のズレに早く気づき、軌道修正できるようになります。
バラバラな取り組みでは、仕組みにならない
大切なのは、この5つを一気通貫で構築することです。どれか一つだけを導入しても、組織は変わりません。私自身、最初の頃は会議だけ整えてみたり、計画書だけ作ってみたりと、断片的な取り組みを繰り返して空回りしていました。
5つの要素がそれぞれ連動して、初めて「自走する組織」が機能し始めます。次回は、この仕組みを導入した結果、経営時間がどう変わったのか、具体的な数字とともにお話しします。
